3月18日 石田波郷(俳人)

俳句の魅力は、一口にいふと、複雑な対象を極度に単純化して、叙述を接してひと息に表現することにあると思ふ

石田 波郷(いしだ はきょう、1913年(大正2年)3月18日 – 1969年(昭和44年)11月21日)は、愛媛県出身の俳人。本名は哲大(てつお)。水原秋桜子に師事、「馬酔木」に拠ったのち、「鶴」を創刊・主宰。初期の青春性のあふれる叙情句からはじまり、自己の生活を見つめる、人間性に深く根ざした作風を追求、加藤楸邨、中村草田男らとともに人間探求派と呼ばれた。

「風切宣言」では、「俳句の韻文精神の徹底」「豊穣なる自然と剛直なる生活表現」「時局社会が俳句に要求するものを高々と掲出すること」、と俳句をつくる意味を語っている。その上で、対象を単純化しひと息に表現する。それが波郷の俳句であった。

【久恒啓一】
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