3月20日 須賀敦子(随筆家、イタリア文学者)

書くべき仕事が見つかった。いままでの仕事はゴミみたいなもんだから

須賀 敦子(すが あつこ、1929年1月19日 – 1998年3月20日)は、日本の随筆家・イタリア文学者。
18歳で洗礼を受ける。24歳で渡欧、以後日欧を往き来する。

少女時代から「書く人」になりたいと願った。書くということは「息をするのとおなじくらい大切なこと」という須賀は、『ミラノ 霧の風景』から始まる完成度の高いエッセイ群によって、たどってきた時間を生き直したと『須賀敦子を読む』の著者・湯川豊はいう。信仰と文学の一体化を実現する小説の道を発見した須賀敦子が語った「書くべき仕事が見つかった。、、」は、死の直前の1998年2月4日の言葉だ。「朝に道を聞かば夕べに死すとも可なり」(孔子)を彷彿とさせる。孔子の言う道は真理という意味であるが、須賀敦子の場合は自分の進むべき道であったろう。

【久恒啓一】
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