3月28日 氏家齋一郎(実業家)

70年以上生きてきて、何もやってこなかった男の寂しさが分かるか

氏家 齊一郎(うじいえ せいいちろう、1926年(大正15年)5月17日 – 2011年(平成23年)3月28日)は、日本の実業家。

外見には立身出世を果たしてきたとみえる氏家は、「この世の中で大成した人で、人騙して上がってきたっていう人いないもの」と言う。そして意外にも「俺の人生、振り返ると何もやっていない」「死ぬ前に何かやりたい、、、」と語っている。刹那主義で目前の課題の解決や闘いに勝ち続けて来たが、しかし何も残せなかったと振り返る寂しい姿がみえる。氏家には自らの存在証明としてのライフワークがなかったのだ。最後は、氏家は共産主義者の匂いの残る高畑勲監督の『かぐや姫』に日本テレビの20億円を注ぎ込み、製作=氏家齋一郎と書き込んだ。それが残った。人は何を遺すかを考えなければならない。

【久恒啓一】
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