5月5日 古川薫(小説家)

樹液の環流を聴く樵のようでありたい

古川 薫(ふるかわ かおる、1925年6月5日 – 2018年5月5日)は、日本の小説家。

初めて直木賞候補となった40歳から、候補は数年おきに10回に及び、25年越しの65歳でようやく宿願を果たし、その後も作品を書き続けた。「樹液の環流を聴く樵のようでありたい」は絶筆の中にある郷土作家・古川薫の「志」である。長州・山口という大木の中の樹液のごとき人々とその環流である歴史を樵のように耳を澄まして聴き続け、上等の椎茸のような作品を上梓し続けたこの遅咲きの継続の人に学ぶべきことは多い。

【久恒啓一】
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