6月6日 なだいなだ(精神科医、作家、評論家)

人間、とりあえず主義

なだ いなだ(1929年6月8日 – 2013年6月6日)は、精神科医・作家・評論家。
1955年、慶応病院医学部神経科に入局、精神科医として勤務するかたわら、文筆活動を行う。医局には麻布中学の2年先輩の北杜夫がいた。

初老期では、今から取り組んでも中途半端に終わるのではないかと想い、大きなテーマに取り組む気持ちが萎えてきて鬱病になる。それでいいではないかと思えるようになったら鬱病はなおっていくと、この精神科医は言う。とりあえず主義者になればいいのだ。これがスペイン語の “nada y nada”(何もなくて、何もない)に由来するペンネームを持つなだいなだの主張である。完全でなければ、完遂しなければ、花開かなければ意味が無い、という強迫観念から脱し、とりあえず前に進もう。

【久恒啓一】
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