“衛”には守るという意味があり後ろ向きであるが、“エ”は工夫の“工”にも通ずる
七代目中野(中埜) 又左衛門(なかの またざえもん。本名は中埜政一。1922年11月28日−2002年5月19日)は、日本の経営者。半田市名誉市民。
1960年の七代目の襲名にあたり又左衛門を又左エ門に改めると発表した。「“衛”には守るという意味があり後ろ向きであるが、“エ”は工夫の“工”にも通ずる」という理由だった。歴史的な名前をそのまま受け継ぐのではなく「新しいミツカンを作り上げていく」という決意の表れだった。七代目は自らの名前を書くとき、見るときには、この決意を思い出していたであろう。初心を忘れないように自らを励ます仕掛けだったのだ。その心意気が七代目を「中興の祖」に押し上げたのである。
【久恒啓一】
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