当時の私たちは一語も英語を知らぬその国の人間を相手にして勉強したのだ。文章の意味を知る方法は、小説家のポーの『黄金虫』の中の暗号文の判読について述べているのと、ほとんど同様のものであった
サー・アーネスト・メイソン・サトウ(英語: Sir Ernest Mason Satow、枢密顧問官、GCMG、1843年6月30日 – 1929年8月26日)は、イギリスの外交官。イギリス公使館の通訳、駐日公使、駐清公使を務め、初代駐日大使となった。イギリスにおける日本学の基礎を築いた。日本名は佐藤 愛之助(または薩道愛之助)。
ポーが『黄金虫』の中で述べているのは換字式暗号(かえじしきあんごう)である。平文を、1文字または数文字単位で別の文字や記号等に変換することで暗号文を作成する暗号である。ともかくも暗号のような日本語を一から学ぶ困難の中、それを駆使して、明治という時代の一翼を担ったアーネスト・サトウの行動力と観察眼には教えられることが多い。
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【久恒啓一】
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