俳優の仕事とは、結局は自分がどんなに豊かであるかに尽きる
滝沢 修(たきざわ おさむ、1906年11月13日 – 2000年6月22日)は、日本の俳優、演出家。
滝沢修は戦前に治安維持法で捕らえられた1年4ヶ月の獄中生活の中で、小学校時から好きだったゴッホの伝記を読み、舞台化の夢を描き実現させる。『炎の人』は滝沢の当たり役となり、369回の公演回数を数えた。滝沢のストイックな演技は、自分を磨きあげたその豊かさから出ているのだ。ゴッホは自分の目が本当に見たものを描く。いらないものは捨ててしまう。大事なものだけ強調して描く。その画法は滝沢自身の演技法と通じるものがあると回想している。滝沢はゴッホに自分自身を見ていたのだ。自分以上の演技はできない。
【久恒啓一】
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