2月2日 菅茶山(儒学者・漢詩人)

雪は山堂を擁して 樹影深し 檐鈴動かず 夜沈沈 閑かに乱帙を収めて疑義を思えば 一穂の青灯 万古の心

菅 茶山(かん ちゃざん(さざん)、延享5年2月2日(1748年2月29日)- 文政10年8月13日(1827年10月3日))は、江戸時代後期の儒学者・漢詩人。藩校弘道館教授、藩校誠之館教授。備後国安那郡川北村(現広島県福山市神辺町)の出身。

茶山は謙虚で礼儀正しい人で、さまざまの分野の人と交わった。菅茶山の詩は有名で、平淡な作風は当時の詩壇に大きな影響を与えた。その漢詩の一つが冒頭に掲げた詩である。しんしんと降る雪の中の書斎で書物を読み込み、腑に落ちない部分を改めて考えてみると、部屋の灯りを通して先人の姿と心が見えてくる。書物を読む楽しみを静かにうたっていて、心に沁みる詩である。

【久恒啓一】
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